【犬のイボ】犬の体表のできものは腫瘍なの?

犬との暮らし

こんにちは、たまです!

今回は「犬の体表のできもの」について解説します。

この記事は、

  • 飼っている犬にイボができて気になる方
  • イボが腫瘍なんじゃないかと心配な方
  • イボで動物病院に行くべきかどうか悩んでいる方

におすすめです。

犬の体表にできもの(イボ)ができたという相談は非常に多いです。

まず結論から言うと、

できもの(イボ)は針を刺して検査しなければ、悪い物かどうかわかりません。

「え、そうなの?」と思った人も多いと思うので、詳しく見ていきましょう。

たま
たま

普通の方は針を刺さなければわからないという事を知らないので、拒否されることも多いんですよね…

犬の体表のできもの(イボ)を獣医学的に解説

犬の体表のできもの(イボ)を獣医学的に説明していきますね。

犬のできもの(イボ)は大きさによって色々な名前が付きます。

  • 丘疹:1 cm以下のできもの
  • 結節:1~3 cmのできもの
  • 腫瘤:3 cm以上のできもの

大きさで診断や悪い物かどうか判断することはありませんが、どういう「できもの」かを正確に伝えるためにこういった表現を使います。

特に勘違いしがちですが、「腫瘤」は「腫瘍」とは全く別の意味を持っています(腫瘤は、ただの「できもの」の意味です)。

たま
たま

獣医さんが「この腫瘤は~」と言っていても「このイボは~」と言っているのと変わらないので安心してください。

犬のできもの(イボ)の正体は?

犬のできもの(イボ)の正体を考えてみましょう。

先ほども触れましたが、犬の体表にできた丘疹、結節、腫瘤は大きさこそ違いますが、それ以外の違いを含んだ言葉ではありません。

犬の丘疹、結節、腫瘤は大きく「腫瘍」か「非腫瘍」かに分けることができます。

診断方法は後で説明するので、腫瘍の場合はこんな病気、非腫瘍の場合はこんな病気というのを見ていきましょう。

よくある犬の体表腫瘍

まず腫瘍とは何かを簡単に説明しておきますね。

腫瘍とは、同じ細胞が異常に増殖したものです。

そして腫瘍は細胞の見た目によって、良性と悪性に分けることができます。

もっと詳しく腫瘍について知りたい人は、以下のページを参考にしてください。

ではよくある体表の腫瘍を見ていきましょう。

皮脂腺腫

非常によくある良性腫瘍です。

皮脂腺という、皮膚に存在する脂を分泌する部分の細胞が腫瘍化すると皮脂腺腫になります。

見た目は「THE イボ」という感じです。

良性腫瘍なので特に健康に影響することはなく、問題にはなりません。

基底膜細胞腫

基底膜細胞腫も見た目としてはよくある「できもの」という感じの腫瘍です。

良性腫瘍なので特に問題になることはありません。

乳頭腫

パピローマウイルスというウイルスの感染によって起こる腫瘍です。

名前の通り、乳頭型の腫瘍を作ります。

特に問題にはなりません。

皮膚組織球種

皮膚の免疫を担当する細胞である「ランゲルハンス細胞」が腫瘍化するとできる腫瘍です。

見た目が特徴的で、赤くツルっとした見た目の腫瘍になることが多いです。

見た目が目立つので発見されることが多いですが、特に問題はありません。

脂肪腫

その名の通り、皮膚の脂肪細胞が腫瘍化したものです。

感触が柔らかく、他の皮膚腫瘤との区別が付きやすいという特徴があります。

脂肪腫の特徴として、良性ですが非常に大きくなり邪魔になることや、良性なのに周りの組織に浸潤して害を与えることがあります。

なので基本的には問題がないのですが、低確率で手術しなければならない状況になります。

皮膚肥満細胞腫

皮膚にある肥満細胞という細胞が腫瘍化することによって発生する悪性の腫瘍です。

肥満細胞はアレルギー反応に関わることが知られている細胞で、血管を拡張させ腫瘤の回りを赤っぽく見せることがあります。

他にも、肥満細胞から出る物質は胃荒れを起こすため、嘔吐をすることがあります。

さらに、肥満細胞の数が多く、一度に大量の物質が出ると、急激に血圧が低下し命に係わる場合もあります。

治療は手術で腫瘍を取り除くことが1番重要です。

たま
たま

悪い物なのに、一見悪いものに見えないのが肥満細胞腫です。

針を刺すことの重要性を感じます…

犬の扁平上皮癌

扁平上皮細胞という皮膚の細胞が腫瘍化することによって発生する腫瘍です。

癌という名前からもわかるように悪性腫瘍で、痛々しい見た目になることが多いです。

どういう見た目かというと、皮膚の表面が剥がれ落ちているような見た目(潰瘍)になることが多いです。

なので、実際には腫瘍なのですが、「ケガをして腫れている」ということで病院に連れて来られることも多いです。

治療は手術によって腫瘍を取り除くことが1番重要です。

よくある犬の体表の非腫瘍性病変

犬の体表にできる非腫瘍性病変には色々なものがあります。

診る頻度の高いものをいくつか紹介します。

膿疱

細菌が皮膚に感染し、膿が溜まってイボ状になることがあります。

これを膿疱と言います。

見た目としては、ほんのり黄色に見えることが多く、触ると痛がることがあります。

治療は抗菌薬の内服によって行います。

嚢胞

膿疱とは別に嚢胞というものがあります。

言葉の意味としては、「イボの中に何かがつまった袋状のもの」を指す言葉で、中身は皮膚の角質層を作る細胞であることが多いです。

治療は針などで小さく傷をつけ、中身を絞り出すことによって行います。

たま
たま

どんな犬種でも発生しますし、こぶし大になることもあります。

犬のできもの(イボ)の診断

犬のできもの(イボ)の診断は、イボに針を刺して細胞を見ることで行います。

これは細胞診と呼ばれる診断方法で、獣医さんならだれでもできる事です。

重要なことは、「細胞診なしで診断をつけることは不可能である」ということです。

確かに、見た目と経過である程度はどんなものかの予想は付きます。

しかし、あくまでも予想なので、きっちり診断をつけたければ細胞診は必須です。

(厳密に言えば細胞診ではなく病理組織検査で診断をしますが、ややこしくなるのでここでは省きます。)

たま
たま

見た目では本当にわからないので、細胞診をすすめられたときは受け入れてもらえると助かります。

まとめ:犬の体表のできもの(イボ)

いかがでしたでしょうか。

犬の体表にできるイボは毎日のように相談されるので、みなさん困っているんだなあと感じます。

動物病院で「針を刺しましょう」と言われるとびっくりするかもしれません。

ただ、獣医師としても見た目ではわからないので、理解してもらえると嬉しいです。

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