【犬が臭い!痒そう!】犬のマラセチア性皮膚炎を解説

犬との暮らし

こんにちは、たまです!

今回は「犬のマラセチア性皮膚炎」を解説したいと思います。

この記事は、

  • 犬が痒そうにしているという方
  • なんだか犬の皮膚がベタベタと脂っぽい方
  • 病院でマラセチア性皮膚炎と言われたが、よくわからなかった方

におすすめです。

犬のマラセチア性皮膚炎は非常によくある犬の皮膚病です。

原因は「マラセチア」という真菌(カビ)で、治療にはカビに効果のあるお薬を使います。

ではなぜマラセチアが皮膚で増えてしまうのか、どんな薬で治療するのかを一緒に見ていきましょう。

たま
たま

獣医師であれば、典型的なマラセチア性皮膚炎は見た目やニオイでわかります。

マラセチアってなに?

おいしそうなパンの画像がありますが、パンやビールを作るときに「酵母」を使うという話を聞いたことが無いでしょうか?

実はマラセチアも真菌(カビ)の一種で、酵母様真菌に分類されます。

酵母様真菌は、菌糸と呼ばれる足を伸ばすことができず、皮膚にガッチリ固定されていない状態で生きています。

なので皮膚の表面にピッタリと張り付いているようなイメージです。

マラセチアは健康な犬の皮膚上にもいる「常在菌」で、普段は皮膚から分泌される「皮脂」を消費してほそぼそと生きています。

ですが、何らかの原因で皮脂が増加した場合、異常に増殖することが知られています。

マラセチア性皮膚炎ってなに?

ではマラセチア性皮膚炎って何でしょうか?

マラセチア性皮膚炎は皮膚表面でマラセチアが異常に増殖し、皮膚炎を起こしてしまう病気です。

マラセチアがなぜ皮膚炎を起こすのかは完全に解明されていません。

今現在、マラセチアが皮脂を分解し消費するときに出る物質が、皮膚に対して刺激性を持っているのだろうと考えられています。

マラセチアが異常に増殖する原因は?

マラセチアが異常に増殖する原因は様々です。

皮脂が増加してしまう病気が原因であることが多く、そのような病気は以下のようなものです。

  • アトピー性皮膚炎
  • 甲状腺機能低下症
  • 免疫系の病気
  • 本態性脂漏症

このような病気は治せることもありますが、一生付き合っていくような病気もあり、マラセチア性皮膚炎を繰り返す原因となる場合があります。

たま
たま

「マラセチア性皮膚炎が治らなくて、この辺の病気を調べてみるとやっぱりそうだった」というパターンは獣医師向けの本によく載っています。

マラセチア性皮膚炎の症状は?

マラセチア性皮膚炎の症状はどんなものでしょうか。

マラセチア性皮膚炎の症状は、体の痒みとなんとも言い難いニオイです。

特に皮膚と皮膚が触れ合う部分(間擦部)に症状が強く出る事が多いです。

ちなみに間擦部の具体的な例は、関節や首の皮膚がたるんでいるところなどです。

他にもずっとマラセチア性皮膚炎が続くと、皮膚が黒くなったり、固くなったりします。

たま
たま

皮膚病で皮膚が固くなることを、苔癬化(たいせんか)と呼びます。

マラセチア性皮膚炎の診断は?

マラセチア性皮膚炎を獣医さんはどうやって診断するのでしょうか。

まず皮膚の状態やニオイが大きな手がかりになります。

ある程度推測ができた時点で、スライドガラスもしくはセロハンテープを皮膚に押し付けて、マラセチアがいるかどうかを顕微鏡で観察します。

一応マラセチアが見えた時点で、マラセチア性皮膚炎と診断してよいことになっていますが、マラセチアは常在菌なのでマラセチア性皮膚炎でない可能性も頭の片隅においておきます。

たま
たま

マラセチア性皮膚炎であると言うこと自体は難しくありません。

マラセチア性皮膚炎の治療は?

マラセチア性皮膚炎の治療は「痒みのコントロール」、「内服によるマラセチアの除去」、「シャンプー」の3本の柱でできています。

また、マラセチアを除去することも大事ですが、大元の原因になる病気を治療することも重要です。

痒みのコントロール

犬が今まさに痒がっているのに、マラセチアだけを除去するのはおすすめできません。

まず痒みをある程度抑えてあげなければ、自傷で他の病気になる可能があるからです。

かゆみを抑えるのによく使われるのは以下の薬です。

  • ステロイド

プレドニゾロン(商品名:プレドニゾロン)

  • 免疫抑制剤

シクロスポリン(商品名:アトピカ)

  • アトピー治療薬

オクラシチニブ(商品名:アポキル)

ステロイドと免疫抑制薬は似たような仕組みで痒みを抑える薬で、ステロイド単独かステロイドと免疫抑制剤の組み合わせで使われます。

オクラシチニブは分類としてはアトピーの治療薬ですが、痒みを抑えたいときによく使われるお薬です。

選択としては、オクラシチニブをまず使い、効果が薄ければ他のお薬を試すという形です。

たま
たま

オクラシチニブの問題点は少し値段が張るということでしょうか。

内服によるマラセチアの除去

抗真菌薬と呼ばれるお薬を使って、マラセチアを除去します。

ですが抗真菌薬は副作用もあるので、できるのであれば後述するシャンプーによる治療のみで頑張りたいところです。

よく使われるのは以下のお薬です。

  • 抗真菌薬

イトラコナゾール(商品名:イトラベット)、ケトコナゾール(日本未発売)

ほとんどの場合はイトラコナゾールが使われます。

しかしイトラコナゾールは価格が高く、大型犬には使いにくいため、ケトコナゾールを獣医さんが個人輸入で処方する場合もあります。

たま
たま

個人輸入してくれている獣医さんは良い獣医さんですね。

シャンプーによる治療

マラセチア性皮膚炎で最も重要なのは、シャンプーによる治療かもしれません。

マラセチアは皮膚にくっついているだけなので、シャンプーにより割と簡単に落ちてくれます。

ですが、きっちりシャンプー剤を選んでシャンプーしなければズルズルと長引いてしまいます。

きっちり知識を身に着けて、正しいシャンプー剤を選びましょう!

よく使われるシャンプーは以下のようなものです。

  • 過酸化ベンゾイル(商品名:ビルバゾイル、BPO-3など)
  • 硫黄サリチル酸(商品名:サルファサリチル酸シャンプー)
  • ミコナゾール(商品名:マラセブ)

過酸化ベンゾイルは、強力にベタつきをとってくれるシャンプーです。

マラセチアは皮脂を使って増殖するので、皮脂がなければ増殖できません。

そういう意味では非常に有効なシャンプーです。

ですが、あまりに強力すぎるため皮脂を取りすぎてしまう場合があります。

あまりに皮脂を取りすぎると色々な問題が出てしまうので、その場合には硫黄サリチル酸シャンプーに変更します。

ミコナゾールは抗真菌成分です。

成分が直接マラセチアに作用してマラセチアをやっつけるので、非常に効果があります。

欠点としては使用後に皮膚が乾燥することがあるので、その場合は保湿成分入りのシャンプーと交互に使うなどの工夫が必要になります。

たま
たま

圧倒的によく処方されるのはマラセブですが、あまりにベタつきがひどいと効果がない場合もあります。

まとめ:犬のマラセチア性皮膚炎

いかがでしたでしょうか。

犬のマラセチア性皮膚炎についてわかってもらえましたか?

犬のマラセチア性皮膚炎は、非常に多く発生する身近な病気ですが意外と内容が知られていなかったりします。

ぜひ今回の記事で身につけた知識を周りにも広めてあげてくださいね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました