【けいれん発作】犬のてんかん治療を日本で1番わかりやすく解説!

犬との暮らし

こんにちは、たまです!

今回は「犬のてんかん」について解説します。

この記事は

  • 飼っている犬がてんかんの治療中の方
  • 飼っている犬が突然けいれんしたという方
  • 犬のてんかんという病気に興味がある方

におすすめです。

最初に、タイトル通り日本1分かりやすく「てんかん」の治療法を説明すると、

てんかんは、痙攣(けいれん)や発作を3ヶ月に1回以下に抑えるために、抗てんかん薬を飲むことで治療します。

という風になります。

ただ、これだけでは何のことか分からない人が多いと思います。

できるだけかみ砕いて説明するので、一緒に見ていきましょう!

たま
たま

てんかんは初心者獣医が理解に苦しめられる病気の1つなんですよね…

そもそも「てんかん」ってなに?

「てんかん」という病気を理解するためには「てんかん」、「けいれん」、「発作」という言葉を整理する必要があります。

てんかん

「てんかん」とはけいれんや発作を症状とする病気の名前の事です。

分かりにくければ他の病気で考えてみましょう。

例えば、「喘息(ぜんそく)」という病気は、咳が出ることを症状とする病気ですが、「咳が出る」という病名の病気はありません。

このように「てんかん」は病名で「けいれん」や「発作」は症状を表します

たま
たま

てんかんは病名って知ってましたか?

けいれん

痙攣(けいれん)」は、筋肉が自分の意思と関係なく動いてしまう症状のことです。

腕や足を曲げる時、筋肉は脳から神経を通して指示を受けて収縮しています。

ですが、この指示の制御が利かなくなると自分の意思と関係なく動いてしまいます。

けいれんには、ずっと収縮が続く「強直性けいれん」と収縮と弛緩を繰り返す「間代性けいれん」があります。

みなさんが「けいれん」と聞いて思い浮かべるのは「強直性けいれん」です。

YouTube上には色々な動画が投稿されていますが、以下の動画は非常に分かりやすいです。

たま
たま

文字で見るよりも、動画で確認した方が分かりやすいのでおすすめです。

発作

「発作」は色々な神経症状の詰め合わせを指す言葉です。

その中には先ほど説明した「けいれん」も含みます。

その他の発作には、単にボーっとしているように見えるもの、顔の筋肉の一部だけが震えるものなど色々な種類があります。

人のてんかんでは、本人が症状を説明できるため、「けいれん」以外の発作も分かります。

ですが、犬はそれができないので、よほど注意深い飼い主の方でなければ「けいれん」以外の発作は分かりにくいことが多いです。

以下の動画は、分かりにくい発作の部分から録画されているので非常に参考になります。

特に、「横になる前の震えている部分も実は発作の前兆である」という事は非常に重要です。

発作の前兆が分かれば、安全な場所や汚れてもいい場所に移動できるため、非常に役立ちます。

てんかんの原因

犬のてんかんは、脳で神経が異常に活性化し、体のさまざまな部位(主に筋肉)が異常に動いてしまうことが原因であると考えられています。

ではなぜ脳の神経が異常に活性化するのでしょうか?

それを理解するには「てんかん」を種類分けする必要があり、てんかんは大きく分けて「症候性てんかん」と「特発性てんかん」に分類されます。

たま
たま

ちなみに脳で神経が異常に活性化することを、「発火する」なんていう人もいます。

症候性てんかん

症候性てんかんとは、画像検査(CT検査やMRI検査)により原因がわかる「てんかん」の事です。

症候性てんかんの原因は、犬では圧倒的に脳腫瘍が多く、他の原因には脳での出血などがあります。

たま
たま

脳腫瘍で多いのは、髄膜腫と呼ばれる腫瘍です。

特発性てんかん

特発性てんかんとは、画像検査で異常が認められないてんかんの事です。

つまり、原因不明のてんかんということです。

犬のてんかんは、大部分がこの特発性てんかんであるということが知られています

たま
たま

なぜ特発性てんかんが多いのかは、分かっていません…

犬のてんかんの診断

犬のてんかんの診断は難しいものではありません。

まず問診で「てんかん」を疑うような話があれば、本当にてんかんであることを確かめるために、他の病気を否定する材料を集めます。

それには血液検査が重要で、代謝の異常でてんかんのような症状が出ていないことを確認します。

例えば、低血糖状態では「てんかん」と似た症状が見られることがあります。

おそらく「てんかん」であることがわかったら、てんかんの分類をします。

てんかんの分類は画像診断(CT,MRI)によって行いますが、年齢でもある程度予想がつきます。

1~6歳までは特発性てんかんが疑われ、6歳以上であれば症候性てんかんを疑います。

また、神経学的検査と呼ばれる検査を行い、異常があれば、症候性てんかんの疑いが強まります。

たま
たま

1~6歳までに1度もてんかんが起きていない特発性てんかんは存在しないと言われています。

犬のてんかんの治療

てんかんは治療するタイミングが決まっています。

それは以下のようなものです。

  • 半年で2回以上てんかん発作が起きる場合
  • てんかんが連続する場合
  • てんかん後の状態が重篤な場合

もし飼っている犬がこの項目に当てはまっているのであれば、すぐ病院に行きましょう。

では具体的な治療法を見ていきましょう。

症候性てんかんの治療

症候性てんかんでは、脳腫瘍などのてんかんを起こす原因がわかっているはずなので、それに対する治療を行います。

ただ、原因に対する治療が行えない場合には、この後に書く抗てんかん薬を使います。

ちなみに実際の現場では、ほとんどの場合抗てんかん薬を使うことで治療を行います。

特発性てんかんの治療

特発性てんかんの治療は、抗てんかん薬と呼ばれるお薬で管理を行います。

抗てんかん薬は色々な種類がありますが、ほぼすべて神経の活動を抑えるようなお薬で、薬を飲む量、飲む頻度、組み合わせを犬ごとに調節しつつ使っていきます。

てんかん治療の目標は完全にてんかんを抑えることではなく、3か月に1回未満にてんかんを抑えることです

この目標にたどり着くまでに年単位で時間がかかることもあります。

また、てんかんの頻度を抑えるとともに、薬の減量も目指します。

お薬の減量はできることが多いですが、お薬を完全に止めることはリスクがある(急にやめると強烈な発作が起きることがある)ので、一生てんかんと付き合っていくことになります。

以下によく使う薬をまとめます。

  • 1番よく使う抗てんかん薬

ゾニサミド(商品名:コンセーブ)

  • 2番目によく使う抗てんかん薬

フェノバルビタール(商品名:フェノバール)、臭化カリウム

  • 最近使われる抗てんかん薬

レベチラセタム(商品名:イーケプラ)、ガバペンチン(商品名:ガバペン)

  • 緊急用に渡される抗てんかん薬

ジアゼパム座薬(商品名:ダイアップ)

たま
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ゾニサミドは日本で開発されたお薬で、副作用も少なく、効果も高いので重宝されています。

てんかんが起きたときにできる事

てんかんが起きたときになにかできる事はないのでしょうか。

飼い主の方ができる一番重要なことは、「記録をとること」です。

初発、治療中に関わらず、てんかん発作の様子を見せていただくことは、非常に治療に役立ちます。

もし、てんかんが起きたら、スマホで録画してください。

治療中で坐薬を処方されている方は、坐薬をお尻から投与してください。

ただ、坐薬は注射程即効性がなく、ある意味お守り的な薬なので、記録が最も大事です。

たま
たま

てんかんの症状を言葉で説明するのは非常に難しいです。

ぜひ動画を撮って獣医師に見せましょう。

おまけ:抗てんかん薬のトラフ値について

ここからはもっと詳しく知りたい人向けの部分です。

抗てんかん薬はすこし特殊な薬です。

他のお薬の多くは血中濃度を一時的に高めて効果を出す(例:抗生物質を1週間だけ飲んで治す)のですが、抗てんかん薬は常にある程度の濃度で血中に存在する必要があります。

なので抗てんかん薬によるてんかん治療では、抗てんかん薬の血中濃度を測定します。

そして計るべき抗てんかん薬の血中濃度は、「最も抗てんかん薬の血中濃度が高いポイント」ではなく、「抗てんかん薬の血中濃度が一番低いであろうポイント」です。

このポイントで計る値をトラフ値と呼びます。

よっててんかんの治療では、「このトラフ値で発作が起きないのならば、もう少しお薬を減らそう」みたいな感じでお薬を加減します。

たま
たま

いい獣医さんはトラフ値を測りましょうと提案してくれるはずです。

まとめ:犬のてんかんについて

いかがでしたでしょうか。

てんかんという病気は、その用語の複雑さから最初に理解する時が非常に難しい病気です。

ですが、用語さえ理解してしまえば治療の目標は明確で、お薬で治療できるので比較的ましな病気です(もちろんなりたくはないですが、世の中には治療できない病気もまだまだあるので…)。

飼い主さんの中には一生治らない病気という事実にショックを受ける方もいますが、今はいい薬もあるのでそんなに心配しなくても大丈夫ですよ!

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