【犬もボケるの?】犬の認知症の診断・治療を解説

犬との暮らし

こんにちは、たまです!

今回は「犬の認知症」について解説します。

この記事は

  • 高齢の犬が無駄吠えをするようになった
  • 高齢犬の生活リズムが変わってきた
  • 高齢犬が排泄を失敗するようになった

などと感じている飼い主の方におすすめです。

犬の認知症は最近になって世間でも広く知られるようになってきましたが、まだ人の認知症ほど知られているわけではありません。

今回は犬の認知症についてわかりやすく解説するので、一緒に見ていきましょう。

たま
たま

認知症を治すことはできませんが、進行を遅らせることはできます。

ぜひこの記事を読んで治療に対する理解を深めてください。

犬の認知症ってなに?

犬の認知症は、「認知機能が低下した状態」を指す言葉です。

認知機能とは、「部屋のここにはソファーがある」、「今日は朝ごはんを食べた」など様々なことを理解し、記憶する機能のことです。

原因としては、脳に特定の物質(アミロイド)が蓄積する、大脳皮質が薄くなるなどがありますが、いずれも死後に解剖してみないとわかりません。

何歳くらいから認知症になるの?

犬の場合、犬種により寿命が変わってくるため難しいですが、12歳以上で発症率が増加すると言われています。

また、16歳以上の犬では60%以上が認知症であるとする研究もあります。

たま
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ちなみに猫も認知症になります。

どんな症状がでるの?

症状はDISHAと呼ばれる5つに分類されます

  • D:見当識障害(Disorientation)
  • I:周囲環境との関わりの変化(Interaction)
  • S:睡眠と起床の変化(Sleep-wake cycle change)
  • H:家の中で粗相をしてしまう(House soiling)
  • A:行動の変化(Activity change)

一つ一つ見ていきましょう。

D:見当識障害(Disorientation)

人だと、今が何月何日なのか、ここがどこなのかがわからないような状態を言います。

犬ではそれを質問で明らかにすることは難しいですが、今まで仲良くしていた人や同居動物に対する行動の変化(誰かわかっていないため起こる)が見当識障害に含まれます。

他にも、ドアが開かない方向(蝶番の方)に立つなども見当識障害に含みます。

たま
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質問を犬にできない獣医療のむずかしい部分です。

I:周囲環境との関わりの変化(Interaction)

今まで撫でられるのが好きだったのに、無反応になったりするのも認知症の症状です。

周囲環境との関わりの変化は動物の場合非常にわかりにくいのではないでしょうか。

たま
たま

犬が周囲の環境をどう思っているかなんてわからないですよね…

S:睡眠と起床の変化(Sleep-wake cycle change)

犬の認知症を診断する際に非常にわかりやすい項目です。

認知症では、昼夜逆転が起き、深夜に行動するようになることがあります。

睡眠時間や起床時間の変化は、客観的な数字を獣医師に伝えやすいため、重要な手がかりになります。

たま
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昼夜逆転は他の疾患で起こることがないので、非常に重要なポイントです。

H:家の中で粗相をしてしまう(House soiling)

こちらも犬の認知症を診断する際に非常にわかりやすい項目です。

有名な話かもしれませんが、認知症になると排泄を失敗しやすくなります。

飼い主の方が認知症を疑う場合、排泄の失敗が原因になっている場合が多いです。

たま
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もちろん泌尿器の病気で排泄を失敗している可能性もあります。

A:行動の変化(Activity change)

無駄吠えをする、今までみたことのない行動をするなどがここに分類されます。

ただ、犬の場合意味もなく吠えているのか、周りの環境が変化したから吠えているのかがわからない場合もあります。

たま
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無駄吠えが始まり認知症と思っていたけれども、近くで新しく工事が始まっただけということも…

犬の認知症を診断する

犬では他の病気を検査で除外し、認知症しか残らなかった場合に「認知症」と診断します。

行動が変化する病気としては、甲状腺機能低下症や心臓病(どちらも活動量が減る)が考えられます。

他にも白内障により目が見えなくなり、家の中の行動が変化する、泌尿器疾患で排泄に失敗するなどが除外すべき項目として考えられます。

除外できる病気を除外した後にあらためて認知症によくある症状がないかどうかを聞き、認知症の疑いを強めていきます。

有名な認知症の診断法に「100点法による痴呆症の診断基準」があります。

これは、認知症で見られる症状に点数をつけ、認知症かどうかを診断する方法です。

以下にリンクを貼っておくので、「うちの子が認知症かもしれない」という方は一度試してみてください。

http://minato-animal.com/inu-chiho.pdf
たま
たま

人なら物忘れが激しいかどうかなどを聞くことができるんですけどね…

犬の認知症治療はどうするの?

犬の認知症治療には、行動学的な治療、食事やサプリメントの投与、お薬による治療の3つがあります。

1つずつ見てみましょう。

行動学的な治療

人でも刺激のない生活をしていると認知症になりやすいと言いますよね?

なので犬でも、新しい刺激を与えれば認知症の進行を遅らせる可能性があると考えて行う治療法です。

ただ、新しい刺激ばかりだとストレスになるので、規則的な生活パターンも残す必要があります。

  • 規則的にお散歩に行く
  • 新しいおもちゃをあげる
  • 人と関わる時間を増やす
  • 新しいコマンド(おすわり、お手)などのトレーニングをする
  • 夜ぐっすり寝ることができるように、昼間にたっぷりと運動する

このような行動を意識することが大事と言われています。

たま
たま

認知症治療にはご家族の協力が欠かせません。

食事やサプリメントの投与

認知症に効果があると言われている食事やサプリメントがあります。

例えば、獣医師しか購入できませんが「ピュリナ」には認知症の犬用フードがあります。

また、不飽和脂肪酸(DHA、EPA)は認知症に効果が期待されています。

あまり高額なサプリメントに手を出すのはおすすめしませんが、有名所のサプリメントを試してみるのはありだと思います。

たま
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不飽和脂肪酸のサプリメントだと「アンチノール」が有名ですね。

お薬による治療

人でも認知症を薬で治療するように、犬にも薬が使えます。

犬では、無駄吠えや攻撃行動などが大きな問題になりやすいので、鎮静がかかるようなお薬(抗うつ薬)を使うことが多いです。

お薬は以下のようなものが使われます。

  • モノアミンオキシダーゼB阻害薬

セレギリン塩酸塩(商品名:エフピー)

  • 三環系抗うつ薬

クロミプラミン塩酸塩(商品名:クロミカルム)

  • 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)

パロキセチン(商品名:パキシル)

たま
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人の抗うつ薬は、犬で問題行動(無駄吠え、攻撃行動)の治療薬として使われています。

まとめ:犬の認知症

いかがでしたでしょうか。

犬の認知症についての理解が深まったでしょうか。

認知症は治る病気ではありませんが、治療の有無で進行速度が大きく変わります。

ぜひ信頼できる獣医さんを見つけて治療を頑張ってください。

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